- 2012/3/23
- 文: 小林郁美
- 記事No: 00030
「地球と共生するくらしかた」って何だろう?
100年以上先、私たち人間は地球上でどのような暮らしをしているのだろう。そんなこと、みなさんは考えたことありますか?
2012年3月10日、11日、横浜の山下公園において、これからの暮らし方を体感できるイベント、「ライフスタイルフォーラム2012 in YOKOHAMA」(以下、LSFY)がありました。
さて、LSFYとは具体的にどんなイベントなのでしょうか?
【潮風そよぐ港町・横浜でアーバン・スローを体感しよう!】
ライフスタイルフォーラムというイベントは、2001年から続いてきた、市民イベントの中では歴史あるイベントです。始まって以来、「地球と共生するくらしかた」をテーマにしてきました。そこで今回のLSFYでは、来場者の方々にその「地球と共生するくらしかた」という理念に、横浜らしさ――潮風そよぐ港町――をかけ合わせた理念、「アーバン・スロー」を体感してもらえるよう、様々なフォーラムが行われ、スローなお店が立ち並びました。お越しいただいた方々は横浜みなとみらいの先進性と同時に、緩やかな浜風の中、ゆったりとした時間の流れを楽しんでいらっしゃるようでした。
今回の記事では、LSFYを振り返りながら、みなさんと一緒に地球と共生するくらしを再考してみたいと思います。
【じっくり手間をかけてみること】
LSFYの会場、山下公園では、ヨガや農業や温泉に関するフォーラムや、フェアトレード雑貨をはじめとしたスローなお店の数々など、至るところに環境やライフスタイルについて考えていくためのヒントがちりばめられていました。その中から、とりわけ2つ、私の心にとまったことがあります。
それは「じっくり手間をかけてくらす」こと、そして「すきなことから始める」ことです。今回、ブースを出展されている方々、フォーラムでお話された方々は、皆さん丁寧に時間をかけて、地球や環境へそれぞれの向き合い方をしていました。また、自らの活動のことをほんとうにすきなんだということが私には感じられました。
特に、「ランプシェードをつくりたくてシーグラス(注1)を集め始めたんだ」、と私に目をきらきらさせながら語ってくれたおじさんのほころんだ顔は、とても素敵で印象的でした。
【オススメの生き方――愛のあるものへ、手間をかけて生きよう!】
スピードや便利なことだけを追求する生き方の危うさは、皆さんの多くもどこかで耳にしたことがあると思います。一方で、多くの人が「スロー」や「手間暇かけること」は良いとわかっていても、面倒に感じてしまうことがあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、「自分が楽しいと思えることに手間をかけてみよう!」ということです。私は、はじめから「地球のために何かしよう!」と気張らなくてもいいと思うのです。ほんの小さなことで構いません。例えば、料理がすきなら夕食のおかずを一品増やしてみる、お散歩がすきならいつも自転車で通る道を歩いてみる……。
【あなたの好きなことはなんですか?】
「地球でのくらしかた」というとき、その言葉には地球のことだけでなく、そこで暮らす人間のことも含まれます。ライフスタイルフォーラムがあるごとに、自分のライフスタイルはどう変化しているかな?あるいは何を続けることができているかな?ということを考えてみるのもおもしろいかもしれません。地球のための、自分のための、「じっくり手間をかけた」くらしかた。
あなたの「すきなこと」は、何ですか?
(注1)シーグラス:その名の通り、海のガラス。川や海に捨てられたビンやガラスが、何度も何度も波に打たれてまるくなったもの。本文に登場するおじさんによれば、「海からの贈り物」。
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