支援事業地域のウランバートル市バヤンズルフ地区には、約3,000人もの貧困家庭の子ども(16歳以下)が住んでいます。これは、この地区に住む16歳以下の子どもの4分の3にあたる人数です。子どもたちは家庭が貧しいため学校に通うかわりに働いたり、学校に通いながらも働かないといけないため、十分に勉強する時間を確保できません。また、モンゴルには子どもたちが自由に絵本を読むことができる図書館も、学校内の図書室もないのです。
2006年にフリー・ザ・チルドレン・ジャパンがモンゴルの貧困地域に住む子どもたちの調査を行ったところ、多くの子どもから「本を読んでみたい」という声が聞かれました。そこで、2008年8月に建設を完成させ、9月1日からモンゴルの子どもたちが厳しい暑さや寒さから身を守り、絵本を読むことができる図書館を開設し運営しています。図書館では、子どもが読書をするだけでなく、日本語や音楽、美術などにも触れることができるよう教室を開いています。
子どもが読書や勉強など知識を深めることができる場所とするため、図書や、文房具、机、いす、スポーツ用品、その他教材など提供したり、図書館の管理をしています。また、図書館の運営、維持には本の管理、修繕の他、ゲルのフェルトを交換したり水や長い冬の間は石炭の燃料の購入が必要です。
毎日100人以上もの子どもたちが訪れる図書館は、子どもたちが学校帰りに宿題をしたり、様々な文化活動を体験する場所としても活用されています。しかし、日本人の多くがモンゴルに馴染みが薄いことやモンゴルの実情がほとんど知られていないこと等の理由から、思うように運営資金が集まっていません。図書館存続にご協力よろしくお願い致します。