- 2011/12/2
- 本文: HANDS(Health and Development Service)
- 編集: 前原由紀子
- 記事No: 00023
パッションフルーツ収穫始まる!
「どうだ、スゲエだろう!」
ナザレ村の農民が誇らしげに胸を張り、巨大なパッションフルーツを見せてくれました。 笑みがこぼれそうなのを押さえて必死にクールな様子を装っていますが、鼻がぴくぴく膨らんでいます。
NPO法人、 HANDS(Health and Development Service)(以下、HANDSと表記)は2001年よりマニコレ市で地域保健の向上に取り組んできました。
そして2007年からアグロフォレストリーを広める活動に取り組んできました。 その活動の一環として始められた試験農園で、昨年パッションフルーツが収穫されました。
昨年8月、農民がアグロフォレストリー先進地のトメアスー市(ブラジル)に研修に行き、9月に苗を作り始め、今年1月に植えました。そしてそれが5月にはもうかなりの実をつけ始めました。
この試験農場に参加している20以上の家族がそれぞれパッションフルーツを自宅で食べるために受け取り、更に余った分はグループで販売して今後の資金として貯めています。
この地域では、村の周辺の土地はほとんどキャッサバ芋の焼き畑に使われ、もうこれ以上焼き畑を広げることもできません。
本来20~30年休ませるべき土地を10年ほどで再び焼き畑にしているため地力も十分には回復しません。
また、キャッサバ芋の焼き畑は、赤道直下で太陽に照らされ続ける中で行われるため、かなりの重労働です。まず、森を伐採して火を放ち、一面焼け野原にします。ほとんど雨の降らない乾季、日陰一つない地表にキャッサバ芋の枝を植え込んでいかなくてはなりません。
それに比べ、パッションフルーツは一度植えれば数年間は収穫が得られます。
栽培方法は、数メートルおきに打ち込んだ杭に針金を一本張り、その針金沿いに蔓植物を這わせます。その枝葉を下に垂らしカーテン状にすれば、その間の陰を利用してカカオやアサイーなどの果樹や材木になる木を植えることができます。順調にいけば、パッションフルーツ→果樹の果物→木材と、焼き畑をせずに継続的に収入を得ることが可能です。
HANDSでは、こういったモデルとなる農場が増え、住民の収入・生活向上にもつながっていくことを目標としています。
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この記事は HANDS(Health and Development Service)様の情報を参考にさせていただきました。
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