イマジーンタイムズNo.00025動物をどうやって保護するの?【後編】~絶滅危惧種とCBM~

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2012.3.23 地球と共生するくらしかたって何だろう?



  • 2011/12/16
  • 文: 井上隆弘
  • 記事No: 00025

動物をどうやって保護するの?【後編】~絶滅危惧種とCBM~


【絶滅から守ろう!―自然保護区という取り組み】


 今まで動物の絶滅を阻止するために、さまざまな取り組みがなされてきました。その中で現在、最も代表的なものが「自然保護区」です。
 「自然保護区」という言葉を一度は聞いたことがあるかと思います。一言で言うと「貴重な生態系などを守るため、開発が規制されている区域」のことです。自然保護区に指定された土地の中では、

1.勝手に敷地内に立ち入ってはいけない
2.特定の生物を採取、捕獲してはいけない

などの規制がそれぞれの地域の特徴によって決められています。

 よく耳にする国立公園なども自然保護区のひとつです。現在陸上の約11%もの土地が保護区に定められていて、その8割がここ半世紀で新たに作られたものだということです。


【自然保護区って万能??】

 このように世界に広がっている自然保護区ですが、必ずしも確実な成果を挙げてきたというわけではありません。自然保護区を定めれば絶滅の問題がすんなりと解決しそうに思えますが、なかなかそうはいかないのが実情のようです。近年いくつかの問題点が浮かび上がり、効果を疑問視する声もあがっています。

1.費用の問題
 自然保護区を管理するには人件費、施設維持費などの多額の費用がかかります。このお金は国や公共団体などが担当するのですが、世界平均で見ても本来必要な額の7割程度しか賄えていないのが現状です。

2.近隣住民との問題
 自然保護区に指定された区域には、近くに人が住んでいる場所もあります。そういった場合、保護されている生物が住民に害を与える場合があります。住民が亡くなるという痛ましい事故も過去に起こっていても、規制がされていると駆除ができません。

 また、アフリカのサバンナのように狩りの規制がなされたことで、密猟が盛んになってしまったケースもあります。これは保護された生物から、これまで取っていた資源が不足して値段が高騰したためです。


【新しい保護の動き―CBM】

 では、一体どうすればいいのでしょうか?
 最近になって、このような問題を解決するためには、長く続けていくのが大変な自然保護制度ではなく、地域ごとにあわせた取り組みが必要だといわれています。

 その中で今注目されている取り組みの一つが「CBM(Community-Based-Management)」です。CBMとは、保護する生物の近くに住んでいる地域の住民に、その管理を任せるシステムです。住民はそれまで保護されていた野生生物を狩りすることもできますし、外国人にお金をとって狩りをさせたりすることができます。それと同時に住民は密猟などが起こらないように監視する役割を果たします。

 このCBMという方法は、ジンバブエで着実に成果を上げています。もともとジンバブエの人たちはゾウなどの動物を狩ることを規制されていたため、ずっとゾウの被害に苦しんでいました。あんなにも大きな象です。襲われたらひとたまりもありません。
 そこでジンバブエではCBMを取り入れ、地元住民にゾウの管理を任せました。するとゾウの被害が無くなったばかりか、ゾウの頭数が14%増加しました。(1989~1995年)



【規制!と叫ぶのは簡単だが・・・】

 単に「規制すればよい!」という考えは必ずしもうまくいかないことがあります。今は地元のことを考えて無理なく続けられる取り組みへと保護の考え方が変わってきています。イマジーンの中でも、特定非営利活動法人エバーラスティング・ネイチャーの方々が地域に密着して地元の人々の生活を支えるようなウミガメの保全活動を行っています。

 この記事では海外のことを取り上げましたが、日本の中にも絶滅が危惧されている生物はたくさんいます。コウノトリなどがその一例で、地域の農家の方にも利益になるような持続性のある保護が考えられています。

 毎年5万種も絶滅しているのならば、案外あなたの身近にも絶滅しかかっている生物がいるかもしれません。ちょっと調べて保全活動にかかわってみるのも面白いかもしれませんね!



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